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火山灰対策

桜島南岳の噴火 ウィキペディアより富士山が噴火した場合、最も広範囲に被害を及ぼすと予想されるのは、火山灰です。火山灰は、噴火の際に舞い上がり、場合によっては成層圏まで達した後風に乗って全国各地に降り注ぐことが予想されます。日本には常に偏西風が吹いていることから、富士山の火山灰の大半は東の方向に漂うと考えられており、ハザードマップを見ても100km以上離れた東京一円〜千葉の一部まで2cm以上の火山灰が降り積もることが予想されています。もちろんそれ以外の地域にも多少の降灰はありますので、日本全体で火山灰対策を考えておく必要があるでしょう。

日本には数多くの火山があって、そのいくつかは現在も噴火活動を続けています。特に鹿児島の桜島は活発に噴火を繰り返しており、鹿児島の街では毎日のように降り注ぐ火山灰と共に生活することを余儀なくされています。鹿児島に暮らす人は、毎日天気予報と共に降灰予想をチェックして、車に降り積もった火山灰を洗い流し、家の前の火山灰を掃き集めます。洗濯物は外に干せないことも多く、家の中にまで入り込む火山灰で、どうしても床がざらざらしてしまいます。他の土地から来た人には驚きの光景ですが鹿児島ではもう何十年もそんな生活を続けているのです。もちろん不便はありますが、それでも人々はその土地で工夫をしながら日々を送り、住めば都という人も多いのです。富士山が噴火した場合も富士山周辺から関東にかけて、広い地域で火山灰が何年も降り続く可能性がありますが、しっかり対策をしておけば、決して悲観することはないのかもしれません。




火山灰が降りそうなときは

火山灰は、ある日突然降り始めるわけではありません。もちろん火山が噴火をしてから降り始めるものですから、ある程度の準備は可能です。噴火の規模によって、降る火山灰の量も予想できますから、それに応じた準備をおこなっておきましょう。

火山灰が降っている間は、基本的には家の中で過ごすことになりますから、できるだけ外に出なくても済むように準備をしましょう。場合によっては停電や断水などが起こる可能性もありますので、水の汲み置きや、懐中電灯の電池などをチェックしておきます。窓やドアはすべて閉め、ドアの下などには水にぬらしたタオルなどを置いて細かい火山灰の侵入を防ぎます。外に出るときのために、防塵マスクやゴーグルなども用意しておきましょう。火山灰の影響でATMが止まることもあるので、ある程度の現金は用意しておきます。

火山から離れれば離れるほど火山灰が降り始めるのは遅くなりますし、火山灰は少々吸い込んでしまっても特に健康被害を及ぼすわけではありませんから、それほど慌てることはありません。ただし、喘息など気管支にトラブルが起こりやすい人は、できるだけ火山灰を吸い込まないように家の中でもマスクをするなどの予防措置をとったほうが無難です。

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降灰後の作業

火山灰が降ると、雪のように地面や車、屋根の上などに積もります。しかし、雪とは違ってほおっておいても火山灰は溶けませんし、雨が降ると水分を含んで重量が増し、屋根の上の火山灰が家を押しつぶしてしまうこともありますから、定期的に除去することが必要です。 降り積もった火山灰は、舞い上がりやすいので水を掛けるなどして湿らせてからシャベルなどで除去していきます。火山灰は滑りやすいので、屋根の上で作業をするときには転落に注意しましょう。防塵マスクをして、細かい火山灰が繊維に入り込まないようなツルツルした素材の服を着ておくと、家の中に火山灰を持ち込むことが少なくなります。取り除いた火山灰は、袋に入れて自治体の指定にしたがって処分するようにしましょう。

富士山が大規模な噴火をした場合、その噴火自体が数年間続くことも考えられますし、その間頻繁に火山灰が降り注ぐことになります。何度も何度も火山灰の処理をすることになりますので、降灰量の多い地域は大変ですが、効率よく処理できるように工夫しながら取り組んでいきましょう。

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火山灰対策に必要なグッズ

火山灰対策において、必要なグッズは2種類あります。食料品の備蓄や非常持ち出し袋など、火山灰が降っている間家で過ごすためのものと、降灰後に降り積もった火山灰を処理するためのものです。

降灰中はできだけ家で過ごすほうが望ましいのですが、決して外出ができないわけではありませんので、それほど神経質に備蓄しておくことはありません。ただし、火山灰は交通網を遮断する可能性があるので、店から食品などがなくなってしまうことは考えられます。そのためにも、ある程度の買い置きをしておくと安心です。万が一の停電や断水に備えて、懐中電灯や汲み置きの水なども用意しておきましょう。

火山灰が降りやんだら、積もった火山灰を片づけます。特に、屋根の上に積もった火山灰は、雨が降って水を含むとその重さで家を倒壊させてしまうこともあるので、定期的に掃除するようにしましょう。たいていの家は、10cm積もると火山灰の重さで倒壊の恐れがあるといいます。スムーズに火山灰の除去ができるように、シャベルやマスク、ゴーグルなどは事前に準備しておきます。高圧洗浄機などもあると便利です。

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