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富士山噴火の可能性

富士山が噴火する可能性があるかないかといわれると、活火山である以上噴火の可能性はあるといわざるを得ないのですが、問題がその噴火がいつ起こるのかということです。「噴火の可能性はあるけれどもおそらく1000年後くらいであろう」というのであれば、特に気にする必要もないわけですし、数年以内に噴火するというのであれば、準備をしておくこともありますよね。富士山が噴火した場合の被害は甚大なものが予想されるため、なんとか噴火せずにいてほしいというのが誰もが持っている願いではないでしょうか。

しかし、残念ながら富士山の噴火は迫っているというのが、専門家の共通した見解です。実際、公的機関が発表するような明確な噴火の予兆はないものの、富士山の万年雪が驚くほど少なくなったり、ふもとの町で湧水が以上に増えていたりと、通常とは異なる現象がいくつも起こっており、富士山噴火の予兆ではないかと世間を騒がせています。すぐに噴火につながるかどうかは別にして、富士山の活動が活発化していることは確かなのです。

富士山が最後に噴火したのが1707年ですから、今から300年以上前のことになります。私たちは富士山の噴火をもちろん見たことがありませんし、写真ですら存在しません。私たちにとって、富士山は日本のシンボルであり、美しい霊峰です。夏には登山を楽しむ人も多いですよね。そんな富士山が火山だということを忘れている人もいるかもしれませんが、実は富士山はそれまでかなり頻繁に噴火を繰り返していた活火山です。300年間も噴火をせずにいたことが珍しく、そろそろ噴火をしても不思議はありません。

富士山は活火山であり噴火の可能性は十分にあるということや、現在富士山の火山活動は活発化しつつあり、近い将来噴火する可能性があるということを意識することから防災は始まります。富士山の噴火と前後して、東海地震などの大地震が起こる可能性も十分ありますから、地震と噴火が同時に起こるという最悪のケースまで考えて対策を練っておくことが求められます。



富士山噴火の予兆

スマトラ島沖地震の後、噴火が頻発するムラピ火山 富士山が噴火するという明確な予知につながるデータはないのですが、富士山周辺の各地で去年からさまざまな異常現象が起こっており、富士山噴火の予兆ではないかと話題になっています。

例えば、富士山の表面温度の問題。公式な調査では特に表面温度の上昇は認められていませんが、富士山の万年雪が少なくっていたり、氷穴の氷が小さくなったりしているのは、マグマの上昇によって表面温度が上がってきているのではないかと心配されています。また、去年から富士山麓の街などでは昨年からあちこちで湧水が発生し、床下浸水などの被害が相次いでいるのです。

さらに、富士山の真下にこれまで知られていなかった活断層が発見されるなど、直下型地震の危険性も指摘されています。

こうしたことのひとつひとつは富士山噴火の明確な予兆ではないかもしれませんが、明らかに今までにはなかった現象が起こり始めています。総合的に考えて、噴火が近いと判断するのは自然なことなのかもしれません。

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地震が富士山噴火を引き起こす?

富士山は、300年という過去には珍しいほどの休眠期間を持ち、現在はいつ噴火してもおかしくないといわれています。地震で膨大なエネルギーがマグマに加わったり、地下から大量のマグマが上昇してきたり、地割れなどで噴火口が現れたら、一気に大きな噴火を起こしても不思議ではないのです。

実際、富士山に関わらず、地震と火山の噴火には深いかかわりがあるといわれています。日本でも地震の前後に火山が噴火した例は近代だけで見てもいくつもありますし、ここ100年以内に世界でM9以上の地震が6回起こっていますが、そのうち5回の地震では近くの火山で噴火が誘発されています。2011年の東北地方太平洋沖地震だけが噴火を引き起こしていないのですが、地震後の噴火は地震直後だけではなく、数年後に起こることも珍しくないのでまだまだ予断を許さない状況です。

東北の地震で富士山の噴火が誘発されなかったとしても、もともと数年以内に大規模な東海沖地震が起こることも予想されており、その影響で富士山が噴火する可能性もあります。逆に、大地震の前に火山が噴火することも多く、富士山が噴火してから数年以内に大地震が起こることも考えられるため、噴火そのものも警戒しておく必要があります。

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火山噴火の予知は可能か

火山噴火の予知は100%的中するわけではありませんが、判断材料となる予兆がいろいろあり、データも取りやすいことから、地震の予知に比べると可能だとされています。火山性地震の発生状況や地殻の変動などから、噴火の危険性を判断して警報などを発令するために、富士山は現在24時間体制で監視が行われているのです。

これまで火山の噴火予知で成功した例としては、2000年に起きた有珠山の噴火が有名です。噴火の数日前に噴火予知を行い、危険地域の住民を速やかに避難させた結果、噴火による人的被害はゼロに抑えることができました。 逆に岩手山では、1998年に観測の結果噴火が予想されましたが、噴火が起こることなくそのまま現在にいたります。

富士山でも火山性地震の発生などにより噴火が警戒されたこともありましたが、警報の発令などに至るほどの予知は行われておらず、専門家によると現在のところ火山性の活動は行われているもののすぐに噴火に至るような活動は認められていないということです。

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